GREETING


スチューデント・ライフサイクルサポートセンター発足に当たって

国立大学法人第3期中期目標期間が始まって間もなくの2016年6月1日に、旧未来戦略機構教育改革部門と旧グローバルアドミッションオフィス並びに新たに始まった概算事業(機能強化経費)「多面的・総合的な評価への転換を図る入学者選抜改善システムの構築」(2016年度~2021年度)のシナジー効果を向上させるために、入試改革部門、国際入試部門並びに教育改革部門の3部門からなる高等教育・入試研究開発センター(Center for the Study of Higher Education and Global Admissions: 略称CHEGA)が学内組織として発足しました。

その後、国の高大接続改革に本学としても積極的に対応すべく、全学教育推進機構に置かれていた高大接続部門を2017年10月にCHEGAに移管し、さらに国のグローバルサイエンスキャンパス事業として採択され、傑出した科学技術人材発見と早期育成を目指して全国の高校生に本学の理工系の研究を紹介するとともに、実際に学内で研究を体験させるSEEDSプログラム(Science & Engineering Enhanced Education for Distinguished Students)オフィスを高大接続部門に統合し、入学前、国内外での入学者選抜、教育改革を一体的に企画、研究開発、支援できる体制が構築されました。

さらに2020年4月には国際入試部門を発展的に改組し、今後待ち受ける18歳人口の激減に備えて国内外から優秀な学生を誘致するために不可欠な入試広報部門を新設しました。

このように、この6年間、CHEGAは、国際的に評価される大阪大学の高大連携、入試改革並びに教育改革と質保証を支援、推進するとともに、各種のセミナー(HEAD Seminars: Higher Education and Admission Seminars)を多数開催することを通じて、国内外の高大接続改革、高等教育改革に関する様々な情報発信を行うとともに、入試専門家育成の履修証明プログラムを提供し、CHEGAの活動の総括として2022年4月に『未来志向の大学入試デザイン論』を大阪大学出版会から公刊することができました。

この度、「OUマスタープラン2027:社会との共創による生きがいを育む社会の創造」及び国立大学法人第4期中期目標期間が、2022年4月から始まることを契機に、デジタル技術を最大限に活用して学習者本位の教育の推進と教育の質保証の更なる充実を企図して、全学教育推進機構、サイバーメディアセンター並びにキャリアセンターとの緊密な連携のもと、高大接続部(含むSEEDSオフィス)、入試広報・入試開発部、教学DX部、教学支援部、教学質保証部、キャリア教育部及び教学IR・教学データ基盤部の7部からなるスチューデント・ライフサイクルサポートセンター(通称「SLiCSセンター」)として、新たに歩みを始めることとなりました。この大幅な改組により、データに基づいた個別最適学生・学習支援を入学前から卒業後・修了後まで本学学生一人ひとりに提供することと、蓄積したデータや情報を分析することにより大阪大学の教育成果を短期のみならず中長期的にも可視化することが可能となり、大阪大学の教育への社会からの理解と支援の向上が期待できます。

新しいセンターの可能性と成功は、新センター関係者一人ひとりの能力と努力そしてチーム力にかかっていることは論を俟ちませんが、学内外の皆様のご支援とご理解、更には厳しくかつ暖かいご助言を欠いてはおぼつかないと思われます。

これまでの6年間、高等教育・入試研究開発センターに皆様から寄せられた様々なご支援やご助言に改めて感謝の意を述べさせていただくとともに、新しいセンターへも旧にも増したご支援とご助言をお願いいたします。

2022年4月吉日
大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター長
川嶋 太津夫

教育基盤(知性あふれる人材を持続的に育成する教育環境の設備)未来の様々な社会課題に挑戦する力強い人材を輩出

図

OUマスタープラン2027(抜粋)